ある種の憧れ
認知症が進行して夫婦だけで住むことができなくなり介護付き有料老人ホームに入所している義理祖父母の所に夫と娘と3人で遊びに行きました。
すっかり人見知りが絶好調な娘は義理祖父母に盛大に泣き散らしました。これはどうしたものか…と内心焦った私ですが、さすが義理祖母。最初は「あらあら…」と少し驚いた様子でしたが、「私は若い頃、自分の子どもだけじゃなくて近所のお家の子どもなんかも預かってあやしたりなんかしてたのよ」と優しい顔で微笑んでギャン泣きする娘を抱っこし始めました。すると不思議と安心できる相手だと察したのか娘が落ち着きだして、そのままわりと長い時間抱っこされていました。
とはいえさすがにご高齢だけあって腕が疲れてしまってそんなに長時間は抱っこし続けたりは出来ませんでしたが、たとえ孫が息子と区別出来なくなったり、料理や掃除が上手く出来なくなっても赤ちゃんを抱っこする時に母親のような顔であやすその姿を見たら、なんだか母性そのものを見ているような気持になりました。
たとえ認知症が進行して色々なことがわからなくなっても赤ちゃんを慈しめる、そんなお年寄りになれたらそれはきっとすごく素敵な事だろうなぁと密かに憧れのような気持ちを抱いた出来事でした。
ところで義理祖父は娘がギャン泣きした時どのようにしたかというと、困惑して「任せた!」と義理祖母にパスしていました。
さては現役世代の時もそんな感じだったんだろうなぁ…と少し笑いました。
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