社会的微笑
ヒトというものは、状況に合わせて感情豊かに表現するものです。
しかしながらこの機能は生まれつき備わっているものではないそうです。「笑う」という行為もそういったものの中の一つ。
新生児のうちから「新生児微笑(あるいは生理的微笑」」と言われる笑顔のような表情を見せることはありますが、別に本人の意思でやっているわけではなく、無意識に筋肉が勝手に収縮したりする不随意運動を周りの人が「笑ってるみたい!^^」と喜んでいるだけ、ということですね。
(ただまあ、生まれてきた我が子の初めての笑ってるっぽい顔は非常に感動的で、ついつい写真に収めたい一瞬でもあります。少なくとも私は産院で入院中カメラに収めることに躍起になっていました)
これが「社会的微笑」と言われる本人の意思によった明確な笑顔になりだすのが大体生後2、3ヶ月くらいからだといいます。娘も最近これが始まりそうな気配が出てきて、ガラガラであやしたりすると目を見開いてはぅはぅ言ったりすることがあるようになりました。
それを見ていると、「この人は本当にこれから色んなものを習得していく最中なんだな…」と、なんだかとても感慨深いものがありました。
でもこの「社会的微笑」も自分自身の「楽しい」といったような感情から笑うものではなく、あくまでも周りの人間が笑っている顔をしているからそれを真似ている、というだけのものらしく、実際に自分の気持ちに従って笑うようになるのは大体生後6か月くらいからだということです…。当たり前だと思われる機能を獲得するのも道のりは遠いのですね…。
とはいえ、振り返ってみればなんて短い間だったのだろうと思う期間かと思うと、この時間も忘れないでいよう、とふんわり思うのでした。